インド旅行記

インド旅行記  第46章 Epilogue

約1か月のインド旅行を経て 我々は日本に戻ってきた。 我々があまりにインドのことを 話すもんだから 周りの人間も何人かインドへ向かったりもした。 帰国した当初は もう多分二度とインドに行くことも無いだろうと思っていたが M上と酒を飲むたび 話題に…

  第45章 The Man Who Sold the Ticket

インドで最後の夕暮れ。 その太陽が西の空に落ちた頃 空港へ向かうバスがやってきた。 バスは驚くほど空いていた。 我々を含めても空港に向かうのは10人もいない。 インドでの日々を思い出させながら バスはゆっくりと走る。 途中信号待ちの間 果敢にもバ…

  第44章 10 minutes

色粉の散らばった ホーリー直後限定バナナカードをたいらげた俺は ひとりでデリーをうろついてみることにした。 M上はめずらしく 宿でぐだぐだするのだそうだ。 とりあえず宿があるメインバザールを出て 新市街コンノートプレイスまで 歩いて行ってみること…

  第43章 Breakfast at STAR PARADISE

熱狂と混沌のホーリーの夜。 その翌朝、我々は少し遅めに目を覚まし 宿の屋上へ上った。 屋上のレストランで インド最後の朝食。 まぁここもレストランと言っても 石畳にテーブルとイスが置いてあるだけ。 屋根は無し。 空は雲ひとつ無く からりと晴れている…

  第42章 Holi

部屋で待機。 まずは様子見だ。 デリーでのホーリーは果たして危険なのか。 果たしてどれほどの祭りなのか。 陽が完全に落ちた頃 外がにわかに騒がしくなってきた。 人々のざわめき。 掛け声。 歌。 太鼓の音。 笛の音。 それらが徐々にうねりのように重なっ…

  第41章 IN DELHI

夜明け前 東の空が白み始めたころ 我々はニューデリー駅に降り立った。 風は思ったより冷たく 暗くにじんだ駅前の景色。 町はまだ眠っているようだ。 さて、最後の宿を探すか・・・。 「ハロー、ジャパニ!!ホテェル?チープホテェル?」 ・・・そうか、こ…

  第40章 FROM VARANASI TO DELHI ― IN THE NIGHT ―

インドでハズレなくうまかったもの チャイ サモーサ そして、列車内で飲むトマトスープ。 インスタントのスープの素が入った紙コップに お湯を注いでもらう。 レストランでも凝ったトマトスープを出すところがあるが やはりこのインスタントのシンプルで安定…

  第39章 FROM VARANASI TO DELHI ― IN THE AFTERNOON ―

ヴァラナシ発デリー行き。 今回最後の列車移動だ。 やはり当然のように列車は遅れてホームにやってきて ゆっくりとデリーに向けて発車した。 今回予約した席は二等寝台車。 昼間の間は3、4人がけの席に向かい合って座り 夜になるとその座席たちがベッドに…

  第38章 IN VARANASI 6

出発の日に晴れているのは良いものだ。 この旅行中1回も雨は無い。 先に旅立った日本人2人の食事代を立て替え いよいよゴールデンロッジを後にする。 どうやら髭メガネのオヤジが駅まで送ってくれるらしい。 ・・・こいつホントに暇だな。 髭メガネのオヤ…

 第37章 IN VARANASI 5

ヴァラナシ最終日、ゴールデンロッジにて俺に異変! 2週間ほど続いていた下痢状態からついに復活したのである。 もはやカレーごときでは腹を壊しようもない。 生水だっていけるんじゃないかと思うほどの 復調ぶり。 このインド旅行も残りわずか。 ここへき…

 第36章 IN VARANASI 4

ヴァラナシのゴールデンロッジの傍にある小さな店。 そこがモヌーの家であった。 それからは暇があるたびモヌーの家に入り浸り 日本の話題やインドの話題で大いに盛り上がった。 モヌーは15歳とは思えないほど しっかりとした少年だった。 昼間は学校に通…

 第35章 IN VARANASI 3

朝・・・目は覚めているのだが 体が非常に重い。風をひいた時の様に喉も痛い。ダルい。ふらふらする。 部屋はコンクリート造りの狭い密室。 どうやらそこで寝てる間中蚊取り線香を炊いていたのが失敗だったようだ。 重い体を起こし、窓は開かないため部屋の…

  第34章 IN VARANASI 2

ヴァラナシと言えばガンガー(ガンジス川)。 そしてガンガー沿いに無数に連なるガート(沐浴場)だ。 我々も例に漏れずガンガーに向かい宿を出発。 しかし、我々の泊まっている宿「ゴールデンロッジ」は ガンガーから近いとはいえ少々奥まった路地にある。 …

  第33章 IN VARANASI 

乗り込んだ列車はヴァラナシ行きの直行便ではなかった。 どうやらまずはアグラー近くの小さな町に向かい その町でヴァラナシ行きの列車に乗り換えるようだ。 しかも、座席は旅行者用の指定席や寝台車ではなく 一般車両の自由席。 ひどい・・・。 なんだこの…

  第32章 IN AGRA 6

死さえ頭をよぎるほどの体調不良で俺が寝込んでいる間 俺を除く日本人軍団はいつかの朝方みんなでタージ・マハルを見に行っていた。 アグラーまで来てタージ・マハルを見に行けなかったのは心残りだが 今日でアグラーとはお別れだ。 風邪薬が効いたのか熱は…

  第31章 IN AGRA 5

汚いベッドの上。 うだるような暑さ。 天井に吊るされたゆったりと回るファン。 インド旅行後半 アグラーにて ついに俺はぶっ倒れた。 熱がある。 しかしそれより問題なのは今まで体験したことがないほどの腹痛と下痢だ。 眠ろうとしても10分もするとトイ…

  第30章 IN AGRA 4

この日の夕食は、バンディの提案で 我々・日本人女性2人・年上日本人・ブ○ーム、そしてバンディとバンディの友達の計8人が勢ぞろいすることになった。 場所は宿の屋上にあるレストラン。 レストランといってもテーブルとイス、そして裸電球があるだけ。 壁…

  第29章 IN AGRA 3

アグラーの朝、 我々とバンディとバンディの友達(名前聞いたけど長くて難しかったので忘れた)は とりあえず昨日予約した鉄道の予約状況を確認するために駅へ向かうことにした。 この時期、インド全土をあげてのお祭り『ホーリー』があるため 鉄道はすさま…

  第28章 IN AGRA 2

・・・胡散臭い。 駅から出てくる旅行者がたくさんいて その中の2人が我々で 駅にたまっているリクシャワーラーもたくさんいて その中の1人がバンディで 偶然話してみると実は予約したリクシャーだった。 そんなんってあるのか? 予約したときにプリペイド…

  第27章 IN AGRA

旅はついに北インド。 列車はアーグラーに到着。 またもや到着したのは夜明け前。 詐欺・強盗が蔓延し、 アショカやインドールの宿のスタッフでさえ あの町では気をつけたほうが良い と言わしめたアーグラーだけに、 我々はこの時間に町をうろついて宿を探す…

  第26章 TAKE THE "A" TRAIN

深夜のインドールをリクシャーが走る。 まったく知らない町で、しかも運転席にはガラの悪いインド人2人。 なにやらわからない言葉を使い、真剣な顔でなにかを相談している。 ガイドブックのトラブル例が頭をよぎり 普段なら恐怖や不安を覚えるのだろうが 今…

  第25章 IN INDORE

バスである。 おかしい・・・。 なんで俺はまた深夜バスに乗っているんだ?! しかもエローラではしゃぎすぎたせいか、 それとも怪しいレストランで食ったくそまずいターリー(定食)のせいか、 体調は最悪だ。 そもそもアーグラーに行くはずだったのだ。 列…

  第24章 IN AURANGABAD 3

アショカと出会ったのはアウランガーバード1日目の午後だった。 ――政府観光局のオフィスでアジャンタツアーの予約をした後 我々は例の如く町をぶらぶらしていた。 大きな道路沿いを歩いていると1台のリクシャーが我々に接近。 リクシャーの中からうさんく…

  第23章 IN AURANGABAD 2

さて、気まずい宿でアウランガーバードの夜が明け 今日は政府観光局主催のアジャンタツアーだ。 集合場所に集まり、まずまずのバスでアジャンタに向かう。 この日も相変わらず腹は調子悪かったのだが 昼間のバスは夜のよりいくらか楽だ。 途中で同じバスに乗…

  第22章 IN AURANGABAD

相変わらずバスで消耗しながら我々はアウランガーバードに到着。 プネーからバスで8時間、インド西部に位置するここアウランガ−バードは 世界遺産の石窟寺院があるアジャンタ、エローラへの玄関口としてしばしば観光客も訪れる町だ。 新しい町についてまず…

  第21章 IN PUNE

さて、とりあえずプネーに着いたのだが もともと特にこの町に用があった訳ではない。―そもそも我々はゴアからアウランガーバードに行きたかった。 ゴアの宿で我々はアウランガ−バードに行く計画をたてていたが そのためにはボンベイという大都市を経由して行…

  第20章 AT THE TOILET

バスがゴアを出発した。次の目的地プネーまではおよそ12時間。 たぶん当たり前のように遅れて14、5時間はかかるだろう。 腹の調子はすこぶる悪い。 もちろん体もだるい。 えぇ、まさに地獄ですとも。 相変わらず急発進&急停車を繰り返すバス。 相変わ…

 第19章 THE BUS

インドのバスステーションはさわがしい。 「ボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイボンベイ・・・」 なんか、ずっと聞いているとテクノみたいだ。 バスの行き先を息の…

 第18章 IN GOA 2

海! 海!! 海!ヤシ!!海!!!砂浜!!!海!!!!海!!!!! ゴアはインド屈指のリゾート地だ! ドラッグなども安く手に入ることからヒッピー達の聖地と呼ばれている。 太陽が水平線に沈む雄大なビーチで 我々は泳ぎ、焼き、泳ぎまくった。 昼飯はも…

  第17章 IN GOA

全然落ち着かなかった小休止を経て 再びバスは走り出した。 とりあえずなんか栄養摂っといたほうが良いだろう・・・。 そう思った我々は、先ほど購入した謎の小袋を開封した。 ほこりをかぶった小袋の中にはスナック菓子が入っている。 袋には何も書かれてい…