雨が止んだら釣りに行こう

果たして東京湾に魚はいるのだろうか。
江戸前のネタというのは一種の都市伝説ではないだろうか。


最近こそご無沙汰だが
以前は川崎埠頭や大黒埠頭など何度か釣りに出かけたものだ。
しかし、早朝も昼も夜も
時には夜通し頑張ってみたが
釣れたのはセイゴというスズキの幼魚と
天麩羅にするにも小さすぎるハゼのみ。


瀬戸内海で育まれた俺のスキルとプライドは
東京湾という名の凶悪なモンスターに
完膚なきまで打ちのめされた。


思えば広島時代は良く海釣りに出かけたものだ。
瀬戸内海に面する我がふるさと安芸津町
魚の数も種類も豊富で
アイナメメバル、カレイに始まり
アジ、イワシ、ハゼ、ギザミ、マゴチ、カワハギ、カサゴ、チヌ、サヨリ、シャコ、アナゴ、ワタリガニ・・・
と、さまざまな水族と格闘したものだった。


ちょっとした釣りなら竿がなくても良かった。
小学校の帰りに釣り糸だけ持って仲間達と海に向かい
そこらへんに落ちている釣り人が捨てていった釣り針を拾い
釣り糸と結ぶ。
餌はゴカイを買ってもいいが
フナムシでも充分いける。
これがまた東京では男女問わず
フナムシってゴキブリみたいじゃ−ん。」
「いやムリムリ!!絶対ムリ!!」
とドン引きされるが
どう考えてもゴカイのほうが気持ち悪いだと思うのだが・・・。
だって噛むミミズですよ。ミミズ。体半分にちぎっても生きてるし。
フナムシはゴキブリよりカブトムシに近いイメージ。


このフナムシ、確かエビの仲間なので魚は結構食いつく。
特にメバルは釣りやすい。
近所のスーパーFUJIにて刺身で980円もするメバル
タダで釣れるのよ。このコストパフォーマンスの高さ!!
釣ったメバルは刺身に煮付けに釜飯にと
どれをとっても美味。


ギザミも関東ではベラと呼ばれ
外道や雑魚扱いされ捨てられることも多いが
瀬戸内のギザミ(ベラ)は身がしまっていて
高級魚扱い。
塩焼きでも唐揚げでも抜群に旨い。
子供のころ一番好きな魚だった。


サヨリもマゴチも刺身で食えるのは
高級店か地元のちょっとした料理屋ぐらい。
シャコの刺身も絶品。
あれをグロテスクなんて言って食わないのは
人生の2割8分くらい損していると思う。
中日ドラゴンズで1番が打てますよ。


そういえば
南麻布に味噌汁バーがあるらしい。
全国の味噌汁が飲めて
広島版はチヌ(クロダイ)の味噌汁だとか。
そんなすごいもの見たことも食ったことも無いが
実に旨そうだ。
ぜひ一度行ってみたい。


ところで
The NAF in the SweLLのヴォーカル&ギター定兼は
長靴を釣りあげたことがある。


漫画みたいな男である。