インド旅行記第4部のここまでのあらすじ ― 前編 ―


なんだかんだ途中で挟んだ中国旅行記
半年もかかってしまったので
インド旅行記第4部のここまでのあらすじを。


半分以上が
書き手(自分)の脳を
インドに連れ戻す意図です。


インド旅行記第4部ここまでのあらすじ ― 前編 ―】


3度目のインド旅行から
わずか1年足らずで再びインドに行くことにした俺。
今回の旅は約1ヶ月。
初インド以来の長期日程だ。


今回の旅のパートナーはU君とナベタク。
2人とも大学の時からの付き合いで
U君とは第3部のO野峰と共に
インドネシアのジャワ島横断ツアーを敢行している。
ナベタクは初海外、初インド。
俺に騙されて
初海外旅行にインドを選択してしまった男は
これで4人目だ。
しかも、左手が不浄の手といわれるインドでは
致命的な左利き。



ゲートシティに選択した街は
南インドのチェンナイ。
チェンナイからインドに入国するのはこれで3度目。
相変わらず地方の鉄道駅のようなしょぼい空港を出て
荷物を持たないそもそもの意味を履き違えているポーターにたかられ
野犬に追っかけられながらプリペイドタクシーで市街へ。


目当ての宿はタクシーの運ちゃんすら場所を知らず
やむなくホテルインペリアルでロビーで眠りこけてる従業員達を叩き起こして
そのままチェックイン。


翌日はまず列車のチケットを予約。
チケットは2枚無事に取れたものの
ひとり分だけ226人待ちのウェイティングチケット。


でもどーしょーもない。
後は神のみぞ知るということで
毎回チェンナイに来たときに行っている
行きつけ?の安食堂で昼食にミールス


ケネットレーンで
「マネーチェンジ オア マリファナ?」
と声をかけられる。
ここでは両替とマリファナは等価。


夜はBARに行き
懐かしのキングフィッシャー・ストロング。
どういうわけかキングフィッシャー・「ストロング」は日本で一度も見かけない。
初インドの際デリーで飲んだときはまずいと思ったが
今回はおいしく戴いた。
違いのわかる男になったもんだ。
ほろ酔いで緊張感無く夜行列車へ。
226人待ちは奇跡的に繰り上がり
翌朝にはマドゥライ到着。



怪しいテーラーに連れて行かれた宿は
シャワーヘッド無し。
蛇口の下であぐらをかき
水道の水をかぶる。
ほぼ滝行。


足の裏を焦がしながら回った
マドゥライの目玉というべき
ミーナークシー寺院は
まさかの改装中。
極彩色に色取られた神々は
薄汚い木版に隠れ
本来の鮮やかさは無い。
自身の旅運を疑い始める。


その日の夜のうちへ
ナガルコイル行きの夜行列車へ。


そしてその車中。
まさかの寝過ごし。
目的のナガルコイル駅到着時刻を10分過ぎたところで
ナベタクに起こされる。
その後30分遅れて
列車は無事ナガルコイルに到着したが
あのときほど列車の遅延に感謝したことはかつて無い。


夜が明ける前に
バスでナガルコイルからカニャークマリへ。



カニャークマリは旅の前半のハイライトと呼べる町だった。
カニャークマリでの滞在は
ベンガル湾からの昇るオレンジ色の太陽から始まった。
ちょっとした観光もしたし
地元民に混ざってクリケットもしたし
朝はレッドバナナを食い
夜はビールを飲んだ。
バルコニーから見下ろすゴミ捨て場には
定期的にゴミが捨てられ
定期的に豚の親子が群がっていた。
ホテル・ナンダーナーで過去最高のミールスと出会い
タカシやタケといった日本人旅行者とも出会い
そして別れた。
旅だな、と感じた。


2度アラビア海に沈む夕陽を眺めた翌朝
3度目の朝日が昇る前
目の前を通り過ぎるバスの乗務員に
誘われるがままバスに乗り込み
すぐに眠りに落ちた。


バスはコヴァーラムへと向かっていた。




ここまでの道筋
日本⇒チェンナイ⇒マドゥライ⇒ナガルコイル
カニャークマリ



― つづく ―