タマリンドを使ってわらさのカレーを作る男


先日、大久保の怪しい店で
タマリンドを発見。


個人的にツボだったのは
パキスタン人っぽい店長が
終始不機嫌そうで
「いらっしゃいませ」も
「ハロー」も
「サンキュー」も言わなかったこと。
俺が店内を物色している間も
もうひとりの客だか従業員だか判らない
パキスタン人とボソボソと会話。
英語ですら無いので
もちろん内容は聞き取れなかったが
店長がしかめっ面
もうひとりの男が苦笑いだったことから


「・・・しかし、なんでこうもジャパンは不景気かねぇ・・・。」


「いやぁ店長ぅ、韓国人街の大久保で
 インドのスパイスなんて売れねぇっすよぉぉ。」


「あ?なんだお前?!
 じゃお前スパイス以外売るあてあんのか!!?
 俺にキムチ作れって言ってんのか?!」


「いや、そういうわけじゃないっすけどぉぉ・・・。」


「ったく!俺はもう30年もスパイス1本でやってきてんだ。
 いまさら他のものなんて売れるか!
 ・・・・・
 キムチ・・・か。」


といったところだろうか。


もちろんレジに商品を持っていったときも
一言もしゃべらず
黙ってレジを打ち
金を受け取り
袋を渡す。
目線は一切合わせない。


うーーーん、インドっぽい。



というわけで
タマリンドを入手。


近所のスーパーで
わらさとかいうブリの幼魚?が
安く手に入ったので
今日はわらさのカレー。



◇わらさのカレー(南インド風)


まずは下ごしらえ。
タマリンドをぬるま湯に15分ほど漬け
ほぐして絞って
タマリンド汁を作り出す。


鍋に油を敷き
グリーン・カルダモン
ブラックペッパー
ブラウンマスタード・シード
ローリエ
シナモン
クローブ
コリアンダー・シードを入れ
中火で油に香りが移るまで鍋を振る。


カルダモンが膨らみ
良い香りがしてきてら
みじん切りのたまねぎ
チューブのにんにく
小口切りにしたししとうを加え
炒める。



たまねぎに熱が通ったら
これまたチューブのしょうが(実に楽)
カレーリーフ
粗みじん切りにしたトマトを加え
さらに炒め続け
徐々にお湯を投入しつつ
ターメリック・パウダー
カイエンペッパー

を加える。


で、煮込み続け
表面に油が浮いてきたら
お待ちかねのタマリンド汁を加え
蓋をして煮込む。


10分ほど煮込んで
メインのわらさを投入。
火が通るまでさらに煮込む。


さらに10分ほど煮込んで完成!



ヨーグルトでもなく
ココナッツミルクでもなく
タマリンドを使った
ある意味第3のインドカレー



南インドを思い出す味。


ちなみにタマリンド
マメ科の樹木で食用にするのは果実。
南インド料理でお湯に溶いて多用。
とりあえず酸っぱい。
トマトの酸味と混ざれば絶妙。


これにはまる人はインド向きです。