酒のつまみ6 ― 牡蠣の白ワイン蒸し ―


だんだんと冬が近づき
日に日に寒さが増して来ている。


俄然、寒いのより暑いほうが好きな俺だが
冬には冬の良さがある。
そう、広島が誇る珠玉の冬の味覚、牡蠣である。


記念すべき第6回目の『酒のつまみ』は
ちょいとお洒落な『牡蠣の白ワイン蒸し』。


買う牡蠣は
無論広島産。


養殖よりも天然ものの方がもてはやされる魚介類業界だが
広島産の牡蠣に関してはちょっと違う。
なぜ牡蠣が当たるのかというと
牡蠣が体内に溜め込んでしまう細菌類が原因である。
決してアレルギーのようなものではなく
1度当たると次からも当たりやすいということもないらしい。
そしてこの食中毒は牡蠣に限らず
他の二枚貝類すべてに共通するものである。


牡蠣はまず細菌が少ない養殖場を確保。
そして水質、餌など
夏も冬も常にその環境を3年間管理し続けやっと完成するのだ。
広島の牡蠣というのは
職人の3年間もの間の技と汗と涙の結晶
もはや芸術品なのである。


そんな牡蠣をまずは鍋で軽く炒める。
牡蠣を投入する前にまず鍋にオリーブオイルを敷き
刻んだにんにくを炒めておこう。


牡蠣に熱が通ったら
刻んだエシャロットを鍋に加え
辛口の白ワインをひとまわし振り掛ける。


後は蓋をして蒸すだけ。


深めの皿に盛り
刻みパセリを振りかけて完成。


実に簡単に作れる。
しかも牡蠣を食ってれば風邪を引かないと言われるほど
牡蠣は栄養価が豊富。
なにより美味い。


逢わせる酒は
余った白ワインで。
牡蠣と抜群の相性だ。


ちなみに白ワインは
殺菌作用があるので
ここでも食中毒の危険性を回避できる。



牡蠣の出汁と白ワインとオリーブオイルで構成されるスープも
激ウマなのでスプーンでどうぞ。