第13章 EARLY MORNING


朝早く、目覚ましの音で目を覚ました。
6時過ぎの列車に乗る為相当な早起きだ。
寝ぼけ眼で準備を済まし怪しい従業員に挨拶をして
宿を後にした。
日が昇りきる前のチェンナイの朝は昼間ほど暑くなく
なかなか快適だ。


さすがに朝っぱらから駅まで何キロも歩くのは辛かったので
宿の近くでサイクルリクシャー(リクシャーの自転車版)をつかまえて駅に向かう。
運転手は我々2人を乗せゆっくりと走り出し
徐々にスピードを上げていった。
家族まるごと(5人くらい)を乗せて走っているサイクルリクシャーもいたぐらいだから
我々2人くらい楽勝なのだろう。


・・・しかし運転の危なさはリクシャーよりひどい。
思いっきりリクシャーや車が乱れ走る車道をマイペースで走る。
よくこれで事故とか起こらんなぁ・・・・とか思いつつ
ある重大な事実に気づく。


しまった!!


タオルがない!!!


宿に干しっぱなしである。
たかがタオルという気もしなくもないが、
やはり今回の旅の主力武器でもあった訳だし
なによりインド3日目にして早くもモノを無くした事がショックだった。


・・・へこみ気味で駅に到着。
早朝にもかかわらず駅はたくさんの人でごったがえしている。
インドの列車は3時間遅れるのが当たり前と聞いていたが
始発駅のためだろうか
そんなに遅れずに列車はチェンナイの駅を出発した(まぁそれでも定刻どおりには発車しなかったが)。



次の目的地


バンガロールに向けて列車が走り出す。


チェンナイの宿に


黒いタオル(105円)を残して・・・。





      つづく