第6章 IN KUALA LUMPUR


クアラルンプール新国際空港に着いたのは
真夜中だった。
インドに着く前に疲れを溜めてしまってはいかんと思い
空港のベンチで寝ることにした。
置き引き防止の為1つのリュックを枕にし
もう1つのリュックを抱いて眠りに就いた。



朝、聞いた事の無い言語の空港アナウンスで目を覚ます。
朝起きて思い出した。
そういえば乗り換えはまさかの19時間待ちだ!
まだ15時間近くある・・・。


とりあえず1000円だけ両替して
やけにフレンドリーな学生がバイトしていたバーガーキングで朝食をとった。


朝食後は空港内をぶらぶらしてみることにした。
この空港は「森の中の空港“Airport in the forest, forest in the airport”」をコンセプトに
日本人が設計に携わった空港らしい。
ぶらぶらしてみるとなかなかおもしろい。
あとは次々と離陸する飛行機をうらやましそうに見ているうちに昼飯時になった。
昼はマックで食うことにした。
Aセットみたいなのを頼んでみる。
すると若干大きなバーガー1個
Lサイズの倍はあるポテト
1リットルほどのコーラ
ありえない量のシェイク
そしてトドメをさすには充分な量のアイスが出てきた。
たっぷり時間をつぶしながら昼食をとり
昼寝をした。


が、すぐに目が覚める。


いよいよ暇になってきた。
ここらへんになるとそろそろ時間をつぶすために生きている様な気さえしてくる。
空港内で時間をつぶせる場所を探す。
そうだ!
エスカレーターだ!!
おそらく少しおかしくなっていたのだろう。
我々はエスカレーターに乗ることにした。


すばらしい!
止まっていた景色が動き出す。
しかも長いエスカレーターなので往復で5分はつぶせるじゃないか。
それはもう遊園地のアトラクションのごとく我々はエスカレーターに乗りまくった。



そんなふうに時間を浪費しているうちにまた夜がきて
最後の時間つぶしである夕食をとった後
我々はふたたび飛行機に乗りこんだ。



そして
   やっとのことで
         待ちに待ったインドへ






        つづく