リクシャーワーラーの生態

旅行記の中で度々登場するリクシャーと言う乗り物。


そしてその乗り物の運転手であるリクシャワーラー。


旅行者が最初に出会うインドの洗礼だ。


リクシャーと言っても細かくは3種類に分けられる。


まずは(旧)リクシャー。
いわゆる人が走って引っ張る人力車だ。


政府やリクシャー組合はこれを完全廃止したいらしく
1945年以降、新規に許可を出していないそうだが
現在もカルカッタには多数の人力車が存在しているらしい。
さすがインド。


エネルギッシュ。


次にサイクルリクシャー。


これは自転車で引っ張るタイプ。


乗り心地は意外と良いが
大きな車道を走るときはかなりデンジャラス。
自動車はもちろん、馬車、水牛車などにも確実に当たり負けするだろう。


そしてオートリクシャー。
旅行記中ではこれをリクシャーと呼んでいる。
三輪バイクの後部に座席がついているものだ。
排気ガス量・騒音量・リクシャーワーラーの旅行者慣れ度とも
圧倒的に他のリクシャーの追随を許さない。


インドで話題に事欠かないリクシャー
そしてその運転手リクシャワーラー。


【リクシャワーラーの生態 その1 リクシャーワーラーは料金メーターを使いたがらない】


交渉制にしたほうが旅行者からたくさんのお金を巻き上げれるからだ。


交渉開始
「俺のリクシャーの料金メーターは壊れてるんだ。
 ○○までなら5ドル(外貨提示&8倍ふっかけ)で行ってやるぞ?!」


交渉に次ぐ交渉
「それじゃあ100ルピーだ!!OK?」


「よーーーしわかった!80ルピーだ!!いいだろ?」


「おい待て!ちょっと待ってくれ!!わかったわかった!40ルピーだ!ノープロブレム!!」


だいたい現地価格の1.5倍から2倍くらいで交渉が成立する。
外国人プライスなのでやむなしだ。


ちなみにここでのノープロブレムは
もちろん彼にとってノープロブレム(外国人プライス=最低妥協点)なだけで
我々にとってノープロブレムだと言っているのではない。


もちろん交渉で決まった料金よりも
メーターの表示料金のほうが高くなってしまったという誤算が生じた場合
彼等はさも当然のようにメーター料金の正当性を主張する。


【リクシャワーラーの生態 その2 リクシャーワーラーは行き先を自分で決める】


客の希望なんて二の次だ。
実に無骨な男達である。


彼等はかなりの確率で旅行代理店に行きたがる。
もちろんインセンティブがもらえるからだ。


行きたい場所を言うと
そこは潰れた
あそこは良くない
などと言われ
気がつけば旅行代理店の前だ。


その他彼等が好むのは希望しないホテル、みやげ物屋、シルク屋など。
ここぞとばかりにガソリンスタンドに行ったりもする。
もちろんガソリン代は我々に請求される。
必要経費という考え方らしい。


【リクシャワーラーの生態 その3 リクシャワーラーは前を見ない】


非常に危険である。


彼等は後ろを向いて我々に話を振ってくる。


もちろん運転しながらだ。


話題はどこから来た?から始まり
良いみやげ物屋があるからそこに連れてってやるに終わる。


【リクシャワーラーの生態 その4 リクシャワーラーは途中で自分の友達を勝手に乗せる】


ノープロブレム!
ディス イズ マイフレンド!!


そういう問題じゃねぇ!!




インドに多数生息する
愛すべきリクシャワーラー。


彼らとの出会いこそがインドである。