chapter7 BEER


インドネシアではビールがうまい!!
1度目の旅行のときも2度目のときも
ちょうど雨季だったこともあり
それはそれはおいしくビールを戴けた。


あの暑さと湿度がビールを一層おいしくさせるのだ。


ジャワ島ではビンタンを飲みまくり
バリ島に上陸してからはバリハイを飲みまくる。


特にバリハイは清々しい花のような香りがするということで
俺のお気に入りだった。


おみやげでぜひ買って帰ろうとしたのだが
あいにく1回目のインドネシア旅行で最後に滞在したウブドと言う町では
酒屋、スーパー、コンビニといったようなものは見当たらなかった。
もちろんみやげもの屋にも置いていない。


ビンタンビールは
宿の近くにあったカフェなんだか
食堂なんだかよくわからない
イスが3つとカウンターしかない小さな店の冷蔵庫から
分けてもらえたが
バリハイはなかなか見つからない。


えーバリハイってバリのビールじゃないの〜。
なんでこんな置いてないんだ・・・。


仕方がないので
近隣の食堂やレストランを手当たり次第回る。


通り沿いにあった1軒のレストランでメニューにバリハイを置いてあるのを発見。


早速オーナーっぽいおっさんに交渉開始。


「バリハイを売ってくれませんか?おみやげにしたいので。」


すんなりOK。


オーナーらしきおっさんは従業員の一人を
奥の部屋に向かわせた。


程なく奥の部屋からバリハイと
栓抜きを持って出てくる従業員。


ん?・・・なぜ栓抜き??


いやな予感が的中。


何を思ったかその従業員は我々の目の前で
勢いよく栓を抜いてしまった。


「おい!?待てーーーい!!」


「ダメ!!それ全然ダメ!!」


「開けちゃダメだろーーー!!」


ビールがよく冷えていたこと自体
おかしかったが
何事もなかったように
その栓の開いたバリハイを我々に渡す従業員。


「いやそれ全然ダメだから!!」


「持ち帰るんだから!!」


我々がここで飲むんじゃない!
おみやげのため持って帰りたいんだ!!
ということを「再度」伝えると


「おぉーーっ・・・。しまった!ははは・・・。
 なんだそれならそうと言ってくれよ〜。」
というふうにリアクションをとった後
落ち着いて栓を閉める。


そして我々に渡す。


・・・


「いゃ、ちょっと待てーーーい!!」


「おみやげだから!!」


「これじゃ日本に持って帰れないから!!」


すると
え〜〜・・・。
日本人は細かいなぁ〜。ははは・・・。


と言わんばかりにへらへらしながら
また奥の部屋に消えていく。


そして今度は冷えてない新しいビールを持ってきた。


値段を聞くと
右斜め上の空間を見つめ
一瞬考えたのが気になったが
とにもかくにもやっとのことでバリハイを入手。


日本でも友人達とおいしく戴きました。