第11章 IN CHENNAI 5


昼食を済ませた後
ルピーが底をついてきたので
我々は両替屋へ向かった。
地図を見ながら、道行く人に尋ねながら歩いていると
途中で屋台のようなものを発見する。


チャイ屋だ。


チャイを1杯頼むと
チャイ屋の男はまず右手に持ったカップから
左手に持ったカップ
滝のようにチャイを移した。
そして今度は逆に左手のカップから
右手のカップに滝のようにチャイを落とす。
まるでなにかの芸を見ているようだ。
それを何度か繰り返すうち
程よく冷めたチャイが陶器の器に注がれて出てきた。


暑いインドで飲む
熱くて甘ったるいチャイはなかなかオツなものだ。


そして飲み終わった後の器は・・・


割る!!


よく見ると足元は器の破片だらけだ。


我々も例に倣い
飲み終えたチャイの器を地面に叩きつけた。
乾いた音を立てて器が割れる。
爽快だ。
こんな豪快な飲み方が出来るのもインドならではだろう。



そしてまぁ例の如く代金を尋ねると


少し間を置いて・・・



「・・・4ルピー!!!」


なんて中途半端な値段だ!?
3でいいだろ、3で。


もしかしたら地元の人はそれこそ1ルピーか2ルピーで飲んでるかも知れんが・・・。


アフタヌーンティーを満喫した後
我々は両替屋でドルをルピーに替えた。



さて、そろそろ今日の宿を探さねば・・・。





    つづく